整体は北名古屋市のかねこ自然療法院へ

数か月に一度のペースで通われている女性。
ここ最近肩こりがひどく、その他にも症状が出てしまっている。

いつも通り施術をするのだけれど、なかなか身体の緊張が取れていかない。
以前からストレスをためやすい傾向にあることは知っていたけれど、ご本人がそれと向き合おうとなさらないので、私は静観していた。

ですが、今回はその量が尋常でない。話す会話が周囲の人に対する不平不満でてんこ盛り！
これでは、症状がひどくなるのは当たり前。
意を決して、自分との向き合い方を話してみた。

しかし、いくら話しても、相手が悪いという価値観は揺るがない。
しまいには、私には子供がいないので、子供のことを心配する彼女の気持ちはわからないのだ！と言い始めた。

施術時間がもう終わりに近づき、私が諦めかけた時、変化が起こった。

「それってどういう事ですか？」
私の話に反発してばかりだったのに、少し興味を抱きはじめた様子。

このタイミングでこの例え話をしてみた。

今を映画を観ている自分に例える。
今、自分の目の前で起こっている現象を映画のスクリーンに映し出された映像だと考える。

映画館で大勢の人が同じ映像を見ていても、人それぞれ抱く感覚は違う。
楽しかった人、つまらなかった人。泣く人、何も感じない人。

同じ映像を見ているのに・・・。
これは、映像に意味があるのではなく、ただ私たち一人ひとりが自分の価値観をその映像に当てはめているから。

映画をみて、腹が立ったから、その映像を変えようとする人はいません。

腹が立ったから、旦那さんを職場の上司をお子さんたちを責めて、相手を変えようとすることは、映画を観て映像を変えようとしているのと同じ。

これが、うまくいく場合もありますが、一番手っ取り早いは、感情の原因である自分の価値観を手放してあげること。

この例え話がよかったのか、彼女の表情が変わりました。

さっきまで、過去に起こった出来事を思い出しては、腹を立てていたお客さん。

今、そのことを想像しても腹が立つ感情が湧いてこないことに気づきました。
現象は何も変化していないのに。

次回このお客さんが来た時にどうなっているかは、わかりません。
でも、私は同じ話を根気よくしていくつもりです。